「高脂血症」から「脂質異常症」に名称変更昨年から「高脂血症」から「脂質異常症」に名称が変更になりました。最近、知って「そうなんだ!」と言う思いです。高脂血症の診断は、総コレステロールではなくLDLコレステロールが重要です。
また、従来の「総コレステロール」を外し、代わりに「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールなどを判断基準としました。
ガイドラインの改定により、診断基準が以下のように変わりました。
1. LDL(悪玉)コレステロール値 140mg/dl以上
2. HDL(善玉)コレステロール値 40mg/dl未満
3. 中性脂肪値 150mg/dl以上 LDL(悪玉)コレステロール値の計算方法
(総コレステロール-HDLコレステロール) - (中性脂肪 X 0.2)これまではひとくくりに高脂血症とされていましたが、HDLは数値が低いほど悪いのに高脂血症では矛盾するということで、脂質異常症に改められました。総コレステロールが診断基準からはずされたのは、検査技術の進歩により、現在では動脈硬化に深く関与する悪玉のLDLがダイレクトで測定できるようになったためです。
1~3のどれかひとつでも該当すれば、動脈硬化になるリスクが高い脂質異常症と診断されます。脂質異常症の潜在的な患者数は2000万人以上にもなるといわれ、自覚症状なく過ごしている人がほとんどです。
今後は、病院や検診では総コレステロールでなく、LDLコレステロールを測定する方が良いでしょう。そして、脂質異常症と診断された方は、致命的な病気になる前に生活改善を心がけましょう。
これらの異常を放っておくとどうなりますか?全身の動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、脳血栓・脳梗塞、足などの閉塞性動脈硬化症などを起こしてきます。
皆さんもご自身の検査結果を参考にして、「脂質異常症」にならないように、基準を超えている方は減らす努力が必要です。そのためには適切な食事と運動が大切です。下記のサイトに詳しく載っていますので参考にして下さい。
第一三共サイト 詳しく知りたい方は「目で見る病気の基礎知識」をご覧下さい。