「同質異像」とは
今日は石川県内の無人ATMに警察官がいました。今日15日は年金の振り込み日です。無人ATMに警察官がいるのか不思議でしたが、晩のニュースで今日は全国集中警戒日なのです。何故かというと振り込め詐欺を撲滅するための警戒なのです。県内は無人ATMには100%警戒と声かけをおこなっていました。振り込め詐欺は巧妙になってきています。こうした取り組みは警察と金融機関、何よりも高齢者への啓蒙と連携が重要です。
鉛筆の芯とダイヤモンドが兄弟?
化学において多形とは、ある化学物質が、同一の化学組成であるにもかかわらず、複数の異なる結晶形を取る現象のこと。同質異像(どうしついぞう)ともいいます。
たとえば、グラファイト(石墨)とダイヤモンドは同じ化学組成(C 炭素のみより成る)ですが、結晶系は、それぞれ六方晶系と等軸晶系と、異なる結晶形なのです。石墨もダイヤモンドも同じ純粋の炭素原子だけからできているのにこのような違いはなぜおこるのでしょう。それは、多形性を示す物質がどのような結晶形をとるかは、結晶が生成するときの条件(温度、圧力、溶媒、生成速度など)に依存するのです。
アコヤ真珠とアコヤ貝の貝殻も兄弟?
私の店で取り扱っている真珠も「同質異像」なのです。アコヤ貝の貝殻内面は真珠層で出来上がっています。そして養殖アコヤ真珠も核の上に真珠層が巻かれています。どちらも真珠層で出来ているわけです。価値は全然違いますが、両者の成因が異なるのです。貝殻は外套膜という貝の臓器で作られていますが、真珠は体内に特別に作られた真珠袋という臓器で作られます。また、光の干渉現象が異なり、貝殻は光の反射で起こるのに対し、真珠は光の透過で起こります。これらの違いに共通しているのは、貝殻が平面、真珠は球体という「形態」の違いなのです。これも一種の「同質異像」ではないかと思います。このように、同じ物質で出来ているのに月とすっぽんのように違うものが出来上がることのです。
[ 2008/10/15 21:51 ]
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