アイスランド火山噴火と気候変動
きのうからようやく暖かくなり、今日はぽかぽか陽気となりました。
今週の木曜日まで暖かい気温ですが、23日ごろからまた寒くなります。
アイスランド火山噴火で欧州各国の空の便は15日から大混乱しています。影響は長期化して、噴煙による火山灰で気温低下が懸念されます。1783年のラキ火山大噴火では気温低下によって大規模な飢饉が起き、フランス革命のきっかけになったともいわれています。日本では同じ時期「天明の大飢饉」が発生し、5年にわたり冷害が続きました。
天明の大飢饉は江戸四大飢饉の1つで、日本の近世史上では最大の飢饉といわれています。特に東北地方がひどく多くの餓死者が出ました。天明の大飢饉はラキ火山大噴火だけではなく、浅間山の大噴火も重なり気象変動が起こりました。成層圏まで上昇した塵が日照量を減少させ、気温低下・冷害になったのです。
今年の冬も気温が低く、大雪に見舞われました。前にブログでご紹介した「北極振動」が関係しているようです。今冬の北極振動による北半球中緯度帯への寒波南下は昭和54~55年の冬以降最強でした。北極振動は北極付近の気圧が高く、日本を含む中緯度地域の気圧が低い状態で、北極付近から放出された寒気が中緯度地域に流れこみやすくなっている状態です。
北極振動の原因の一つとして太陽活動との関連があるといわれています。現在の太陽活動は極小期で黒点の数が少ない状態が続いています。4月に入ってからの寒暖の激しい変動や例年よりも気温が低いのは北極振動の影響が続いているのかもしれません。
アイスランドの火山噴火により、夏は冷夏になるかもしれません。1993年(平成5年)は大凶作でした。皆さんもあのタイ米を記憶なさっていると思います。その年の全国平均の作況指数は74までに落ち込みました。
1993年(平成5年)は政変の年でした。
3月6日 元自由民主党副総裁の金丸信が脱税容疑で逮捕される。
6月9日 皇太子徳仁親王、小和田雅子のご成婚
6月18日 内閣不信任案が可決、衆議院解散
8月9日 非自民・非共産連立政権である細川内閣が発足
1993年の時と状況は似ています。自然が相手とはいえ、一連の現象を頭に入れておかないといけないと思います。
太陽活動→北極振動→火山噴火→気温低下→凶作とならないよう願っていますが。
[ 2010/04/19 13:14 ]
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